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シナリオ型チャットボットの特徴・シナリオの作り方を解説

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シナリオ型チャットボットとは、AIを搭載しておらず運用者が作成したシナリオの通りに会話するチャットボットです。
今回はシナリオ型チャットボットの特徴・シナリオの作り方について解説します。
メリット・デメリットや注意点についても紹介していますので、導入を検討する際の参考にしてください。

シナリオ型チャットボットの特徴・シナリオの作り方を解説

シナリオ型チャットボットの特徴

シナリオ型チャットボットの特徴
チャットボットとは、会話形式での短文のやり取りが可能なシステムのことをいいます。

そのうち、設定したシナリオに従って会話をするタイプのものを「シナリオ型チャットボット」と呼びます。ここでは、シナリオ型チャットボットの特徴について解説します。

事前に設定したシナリオ通りに会話を進めるチャットボット

シナリオ型のチャットボットとは、事前に設定したシナリオ通りに会話を進めるチャットボットのことをいいます。ルールベース型と呼ばれることもあります。

チャットボットが選択肢を提供し、ユーザーが選択肢の中から知りたいことを選択する、というアクションの繰り返しによって会話が進んでいくことが特徴です。

ユーザーを適切なコンバージョンポイントまで誘導するマーケティング利用や、FAQなどの定型化された質問に対する回答やアンケート回答などに適しており、AI搭載型のチャットボットに比べて費用・手間の面で導入しやすくなっています。

シナリオ型チャットボットのメリット

シナリオ型チャットボットのメリット
シナリオ型チャットボットのメリットについて、代表的なものを4つ紹介します。

良いシナリオを組むとユーザーがスムーズに情報にたどり着ける

シナリオ型チャットボットは、ユーザーは自らテキストを入力する必要もなく選択肢を選ぶだけで欲しい情報にたどり着けるため、ライトユーザーでも比較的利用されやすい点もメリットとなります。

ただし逆も然りで、シナリオが悪いと、ユーザーが欲しい情報にたどり着けず、離脱を招きやすくなるため注意が必要です。

低コストで導入が可能

シナリオ型チャットボットは、低コストで導入・運用が可能です。例として弊社が提供するチャットボット「TETORI(テトリ)」は月1万円~で利用できます。

低コストで導入可能なのは、チャットボットの主な利用用途をマーケティング活用に想定して機能を絞りこんでいるからです。

FAQやデータベースがあれば簡単に実装できる

シナリオ型チャットボットは、FAQやデータベースなど、シナリオのベースになるデータがあれば簡単に実装できます。

同じ内容の問い合わせに対する回答をシナリオ型チャットボットで自動化することにより、オペレーターの負担を軽減し、業務効率化を図る事ができます。

誤った回答をすることがない

シナリオ型チャットボットは、事前に設定したシナリオに沿って回答をしていきます。そのため、シナリオの設計を誤っていない限り、必ず正しい回答を返せるのがメリットです。

シナリオ型チャットボットのデメリット

シナリオ型チャットボットのデメリット
次にシナリオ型チャットボットのデメリットについて、代表的なものを2つ紹介します。チャットボットの導入の際は、メリットとデメリットをそれぞれ把握してから検討するようにしましょう。

シナリオにない回答はできない

上記の通りシナリオ型チャットボットはシナリオ通りに会話を進めるため、シナリオにない回答はできないという点がデメリットです。

あらかじめ定められたシナリオやルールから外れてしまうと、的確に回答することができません。また、多くの質問や言葉のゆらぎに対応させようとすると、膨大なシナリオの設定が必要になります。

複雑な質問には対応できない

シナリオ型チャットボットは、複雑な質問への対応が苦手です。AI搭載型のチャットボットで対応するような複雑な質問に対しては、オペレーターなど人間の対応が必要になります。

想定したシナリオの範囲外となる質問があった場合、オペレーターの有人対応へスムーズに繋げる体制を構築すると良いでしょう。
TETORI

TETORIはシナリオ型チャットボットを設置できるツールです。その他にもポップアップの作成・パーソナライズが可能で、サイト上でのユーザーアクションを引き起こせます。ご興味がありましたらお気軽にご相談ください。

シナリオ型チャットボットのシナリオの作り方

シナリオ型チャットボットのシナリオの作り方
シナリオの作成はシナリオ型チャットボットの運用で重要な作業です。どのようにシナリオを作ればよいのか分からないという方向けに、シナリオ型チャットボットのシナリオの作り方について解説します。

シナリオ設計の流れ

シナリオ設計の基本的な流れは、以下の5つの段階に分けられます。段階ごとに詳しく説明していきます。

1.ターゲットを設定する

第1段階では、どのようなユーザーに使ってもらうのか、ターゲットを設定します。

ターゲットの設定では、自社の製品やサービスを訴求すべきユーザーの属性・年齢・性別などについて、仮説を立てて想定します。

ターゲットを設定することで、解決すべき課題や運用におけるKPIなどが自ずと定まるため、ターゲットの選定はチャットボット導入の成否を左右する大事なポイントです。

なお、ユーザー動向を調査するために、あえてターゲットを選定しないケースもあります。その場合、どのようなユーザーに利用されたのか分析できる仕組みを構築することが重要となります。

2.想定される質問と回答を洗い出す

第2段階では、想定される質問と回答を洗い出します。第1段階で設定したターゲットが、どのような質問を抱くのか、それに対してどのような回答をすれば分かりやすいかを明確にします。

質問と回答を過不足なく想定するには、ターゲットの属性・性別・年齢から「こういう質問をするはず」という仮説を立てることが重要です。これにより、より正確なシナリオを作り上げることが可能となります。

また、回答を考える上では、会話形式を意識することも大切です。自社であらかじめ用意しているFAQの長い文章を単に流用しただけでは、ユーザーは読みにくさを感じてしまいます。チャットボットの運用に関する調査では、質問への回答は短く簡潔である方が、ユーザーの離脱率が低いことが明らかになっています。質問への回答は会話形式で短く簡潔にすることを念頭に置きましょう。

3.シナリオの骨組みを作る

第3段階では、シナリオの骨組みを作ります。実際にシナリオを作る前に、まずは全体の骨組みが必要になります。

シナリオの骨組みを作る際は、フローチャートを活用するとわかりやすいです。1つの質問からシナリオを分岐させ、さらに詳しく質問するための選択肢を用意します。そして、最終的な分岐先の質問に対して回答を用意します。

ただし、分岐が多すぎるとユーザーが回答を得るまでの時間が長くなり、質問の途中での離脱してしまう可能性があります。シナリオの分岐は必要最小限に留めることも心がけましょう。

4.シナリオを作成する

第4段階では、実際にシナリオを作成します。第3段階で作成した骨組みに基づいて、実際にチャットボットで使用するシナリオを作成しましょう。

会話形式であることを意識して、スムーズに進行できるようなシナリオとなるように気を付けましょう。

なお、チャットボット作成ツールを利用する場合は、専門的な知識がいらないツールを選ぶのがおすすめです。導入後の修正作業もスムーズに行えるようになります。

5.テストを行う

最後に、第4段階で作成したシナリオが、想定通りに動くかどうか社内でテストを行いましょう。
実際に読み合わせをしてテストすることで、シナリオの繋がりにおかしいところはないか、シナリオが手詰まりとならないかを確認できます。
シナリオのテストでは下記のポイントをチェックしましょう。
  • 質問に対する回答は短く簡潔か
  • 専門用語ではなくユーザーにわかりやすい言葉になっているか
  • 選択肢や分岐は適切に動くか
なお、シナリオのテストは、必ず複数名で行うようにしましょう。不具合がより見つけやすくなります。できればチャットボットの作成とは関係のない部署の従業員にもチェックしてもらうのがおすすめです。実際のユーザーに近い視点のフィードバックがもらえる可能性があります。

サービスにシナリオテンプレートが用意されていることも多い

各社が提供するチャットボットのサービスには、あらかじめシナリオテンプレートが用意されていることが多いです。テンプレートを活用すれば、効率的にシナリオを作成できます。

自社で1からシナリオを作成することもできますが、ターゲットユーザーのニーズにマッチする独自性の強いシナリオを作成できる反面、作成に多くの労力が必要となります。よくある質問への回答など、一般的な利用方法を検討しているのであればテンプレートの活用がおすすめです。運用しながら自社に合ったシナリオへ調整していくのがいいでしょう。
TETORI

TETORIのチャットボットは専門知識がなくても簡単に導入でき、サポートも充実しています。ご興味がありましたらお気軽にご相談ください。

チャットボットのシナリオ作成のポイント・注意点

チャットボットのシナリオ作成のポイント・注意点
チャットボットのシナリオ作成におけるポイントと注意点を4つご紹介します。

自然な会話になるように

チャットボットは、ユーザーからの質問に会話形式で回答することで疑問を解決するシステムです。したがって、シナリオの作成時には受け答えが自然な会話となるように注意する必要があります。

長文で機械的な回答だと、ユーザーは答えがわかりにくく、利用しにくいと感じてしまう可能性があります。自社のオペレーターの日頃の受け答えなどをイメージしながら、端的でやわらかい表現となるように回答を作成してみましょう。やわらかい表現の方が親しみが湧き、ユーザーは好意的にとらえる傾向があります。

シナリオは定期的に修正・メンテナンスする

チャットボットのシナリオは、定期的に修正・メンテナンスする必要があります。チャットボット導入後に回答の不具合やチェック漏れを放置すると、ユーザーの利便性が下がり利用率の低下を招くためです。

実際のチャットデータの内容などを定期的に検証し、随時修正とメンテナンスを行いましょう。ユーザーにとってより利便性の高いチャットボットを目指すことによって、顧客満足度の向上に繋がります。

分岐(選択肢)を増やしすぎない

シナリオの作成に際しては、分岐や選択肢を増やしすぎないよう注意しましょう。分岐が多すぎると、ユーザーが気軽に使いにくくなってしまうためです。例えば「知りたいことは何ですか?」といったメッセージの下に10個、20個と選択肢が並んでいたら探す気が失せてしまいます。

チャットボットを利用するユーザーが疲弊しないよう、シナリオはできるだけ簡潔にし、用意する選択肢は多くても5個までにしましょう。また、シナリオ型チャットボットで対応が難しい質問は「電話・メールで相談する」などの項目を設け、オペレーターの有人対応へ繋げるようにしましょう。

会話のステップ数は極力抑える

分岐の数と同じく、会話のステップ数もできるだけ抑えるようにしましょう。ステップ数が多すぎると、欲しい回答を得るまでの時間が長くなるため、ユーザーは使いづらさを感じ、質問途中での離脱に繋がります。会話のステップ数は多くても4ステップまでにしましょう。

シナリオ型チャットボットの特徴・シナリオのつくり方まとめ

本記事では、シナリオ型チャットボットの特徴・シナリオの作り方について解説しました。
シナリオ型チャットボットには、AI型にはないメリットがあります。適切にシナリオを作成して、顧客満足度の向上や業務の効率化につなげましょう。
チャットボットを選ぶ際は、メリット・デメリットについてしっかりと把握し、自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが大切です。