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社内チャットボット導入で業務負担を削減!導入効果と成功のポイントとは?

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社内チャットボット導入で業務負担を削減!導入効果と成功のポイントと
社内ヘルプデスクや総務や庶務などバックオフィス業務の担当者には、社内中からさまざまな問い合わせが寄せ集められます。問い合わせ対応は各部署が円滑に業務を進めるうえで重要な業務といえますが、別の業務に従事しながら問い合わせ対応をしている場合、負担が大きくなることは少なくありません。

こんなときに活用したいのが、社内向けのチャットボットです。チャットボットは顧客に対して利用されるものだと思われがちですが、実は社内問い合わせの負担軽減にも効果的です。

この記事では、社内向けチャットボットの導入効果や選び方、導入を成功させるポイントを解説します。チャットボットを自社内で利用すべきか判断するために、ぜひ参考にしてみてください。

社内向けチャットボットの活用イメージ

社内向けチャットボットの活用イメージ
社内向けチャットボットを導入した際の活用イメージをいくつかご紹介します。

まず、総務や人事などのバックオフィス業務での活用です。バックオフィス系の従業員は、「○○の場所はどこ?」などの簡単な質問を多くの人から受けることがあります。チャットボットを使うと定型化した質問にすぐ答えることができるため、よくある質問に対応する目的で導入されることがあります。

新入社員への社内ルールの教育にも利用できます。新人研修では社内ルールを一気に説明するのが一般的です。ただ。細かな項目は忘れてしまう可能性が高いので、チャットボット上で社内ルールをすぐに振り返れるようにすると、教育の手間の軽減につながります。

チャットからFAQに誘導するチャットボットを利用すれば、社内ヘルプデスクとしての役割を任せることもできます。チャットボットでは解決できない問題のみ有人対応することで、業務削減が可能です。

社内問い合わせへのチャットボット活用で得られる効果

社内問い合わせへのチャットボット活用で得られる効果
社内問い合わせにチャットボットを活用すると、負担の軽減や業務効率化など、さまざまなメリットを受けられます。ここでは、チャットボットを導入することで得られる7つの効果をご紹介します。

社内ヘルプデスクの負担が削減できる

ヘルプデスクには、業務マニュアルを確認すればすぐに答えがわかるような質問が多く寄せられます。簡単な質問はチャットボットで対応できるようにすると、社員が自己解決できるケースが多くなり、その結果ヘルプデスク担当者の業務負担が大きく軽減されます。

問い合わせ対応以外の業務に集中でき生産性が上がる

チャットボットに問い合わせ対応の一部を任せることで、問い合わせ以外の業務に集中ができるようになり、業務効率化につながります。

社内向けヘルプデスク業務は、社内SEなどが兼務している場合もよくありますが、問い合わせ対応は突発的に起きるため、別の業務に当たっている場合、作業が中断されて集中力が途切れます。担当者の代わりにチャットボットで問い合わせ対応することで、本来の業務にじっくりと取り組むことができます。

対応の質を均一化できる

問い合わせに人間が対応すると、質問の仕方によって回答が変わったり、ヘルプデスク担当者によって返答が異なったりすることがあります。チャットボットは同じ質問内容に対して、機械的に同じ回答をするため、担当者によるばらつきがなくなり、問い合わせ対応の品質が均一になります。

テレワークの推進につながる

社内ヘルプデスク業務を対面でのコミュニケーションで行っている場合、簡単な質問は近くの社員に聞けばすぐに解決できます。しかし、テレワークでは、質問者がチャットやメールで都度問い合わせる必要があり、テレワークの推進を妨げる要因になります。

チャットボットを導入すれば、多くの疑問を質問者が自己解決できるようになります。テレワークを導入しても業務効率を落とすことがないため、テレワークの推進を後押しする材料となります。

ヘルプデスクに情報が蓄積される

人力でヘルプデスク業務にあたる場合、社員から問い合わせのあった情報を管理できる態勢が整っていないと、ヘルプデスクに情報が蓄積されません。情報の属人化につながり、業務負担が増える可能性があります。

チャットボットは問い合わせを記録してデータベース化できるので、社内のナレッジを蓄積して集約できます。また、どういった質問が多いかを客観的に調査することができるため、問い合わせ業務の改善も可能です。

疑問に対してスムーズに回答を得られる

チャットボットに質問をしても、人間の思考のような待ち時間がなく、即座に回答を得ることができます。問い合わせ対応を後回しにされ、回答がなかなかもらえないということも起きません。質問者は、ストレスを感じることなく課題を解決できます。

24時間いつでも気軽に質問できる

担当者が問い合わせに対応する場合、業務時間外に返答することはできません。チャットボットは24時間休まず自動で対応してくれるため、業務時間外でも課題をすぐに解決できます。フルフレックスやコアタイムなど多様な働き方が認められている企業でも、勤務時間の違いに関係なく問い合わせ対応ができます。

社内向けチャットボットの選び方

社内向けチャットボットの選び方
社内で利用するチャットボットは、顧客向けのチャットボットとは求められる機能が異なります。ここでは、社内チャットボットの選び方を5つ紹介します。

AI型でなくシナリオ型から選ぶのがおすすめ

社内チャットボットでは、人工知能(AI)は必要ない場合が多いです。これは、顧客を相手にする場合とは異なり、回答が難しいあいまいな質問をされる機会が少ないからです。

AIを搭載したチャットボットは、過去のやりとりのデータから自動で学習することで、あいまいな質問にも回答できるという長所があります。しかし、社内利用される場合は、よくある決まった質問に回答するケースが多いため、AIチャットボットの長所が発揮される機会が限られます。

また、AIチャットボットは、導入コストが高額になりがちです。費用対効果を考えると、社内利用の場合は、AIを使わないシナリオ型チャットボットが適しています。

AIチャットボットやシナリオ型チャットボットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

導入費用をチェック

チャットボットは、大きく「クラウド型」と「オンプレミス型」の2つに分けられます。

クラウド型は完成したチャットボットをカスタマイズして作成するため、費用を抑えて導入が可能です。一方、オンプレミス型のチャットボットは一からチャットボットを作成するため、費用は高くなります。

しかし、オンプレミス型は、企業によって仕様を変更できるため、企業独自のセキュリティ要件を満たすことができます。社内にサーバーがある場合など、クラウド環境が使えない場合はオンプレミス型を選ぶ必要があります。

社内業務への導入事例があるかチェック

チャットボットを選ぶ際には、自社に似た社内業務への導入事例があるかを確認しましょう。他社で導入実績があれば、社内利用に向いているチャットボットだと判断できます。

たとえ導入している企業が多いチャットボットであっても、顧客向けの用途にばかり使われているのなら、社内向けに使いやすいとは限りません。導入事例が不明な場合は、チャットボットを選定する段階で、提供元の企業に「社内利用の実績はありますか?」と確認するのが無難です。

サポート体制が充実しているかチェック

サポート体制が充実しているかどうかも重要なポイントです。チャットボットは導入後の改善が大切で、サポートを必要とする機会も多くなります。

チャットボットの提供会社は、改善のノウハウも持っています。そもそも自社だけで運用しようとせず、提供会社をうまく頼るようにしましょう。特に、AIを搭載したチャットボットが必要な場合、自社では手を加えられないケースが多いので、しっかりサポートしてもらえるかを念入りに確認してください。

無料で試せるかチェック

無料で試せるチャットボットを選べば、導入のハードルを下げられます。実際に利用してみなければ、使いやすさや導入効果は判断しにくいため、手軽にいくつか試せるとベターです。

最初にお金を払って導入すると、たとえ使いにくくても「費用をかけたのだから変更したくない」という意識が働いてしまいます。無料でいくつか利用してみて、その中で良いものがあれば導入するというのも一手です。

チャットボットを試してみた結果、自社には合わないと感じる可能性もあります。その場合はチャットボットの導入は見送り、他の施策を検討しましょう。

社内向けチャットボット導入を成功させるポイント

社内向けチャットボット導入を成功させるポイント
社内向けチャットボットを効果的に活用するためには、事前に検討しておくべきことがあります。ここでは、チャットボット導入を成功させるために考えておきたいポイントをご紹介します。

適切な導入タイミングを検討する

数人〜数十人の従業員しかいない企業にチャットボットを導入すると、費用対効果が悪くなる可能性があります。社内コミュニケーションで課題解決に至るケースが多く、チャットボットの利用人数が少ないためです。

社内向けチャットボットを導入する場合、従業員100名以上を目安とすると良いでしょう。社員数が多ければ多いほどチャットボットの利用者は増え、問い合わせ担当者の業務効率化につながります。

解決すべき課題を明確にする

せっかく導入するのだから、機能が充実したチャットボットにしたいと考える方もいるでしょう。しかし、自社にとって不要な機能が多くあっても、かえって使い勝手が悪くなってしまいます。「社内の課題を解決できるか」を念頭に置き、目的を明確にしたうえでそれに合ったものを選んでください。

社内のどの業務をチャットボットに任せるかを決めて機能を絞ることで、余分な費用がかからずコスト削減にもつながります。

運用体制を確立する

チャットボットの社内での運用体制を確立しましょう。チャットボットは導入するだけではなく、継続した改善が必要です。

利用データをもとに改善が行われなければ、チャットボットは使いやすくなりません。すると、社員は誰もチャットボットを便利だと感じず、ほとんど利用しないままになってしまう可能性があります。

チャットボットの利用を促進するためには、運用担当者を決めて、その担当者が責任を持って改善を進める体制作り必要です。

社員にとって使いやすくする

社内チャットボットは、「社員にとって使いやすくする」ことを強く意識し続けなければなりません。ここが抜けてしまうと、チャットボットの運用部署にとって都合のいいように、Q&Aを増やすだけになってしまう場合もあります。

チャットボットに組み込まれるQ&Aの数は、数値目標としてわかりやすいので、運用上のノルマとして設定されることがあります。しかし、ノルマを達成するために無駄にQ&Aの数だけ増やしても、社員の疑問は解決しやすくなりません。チャットボットの改善には、「どうすれば社員に価値を感じてもらえるか」という視点が不可欠です。

疑問を解決できない場合の対処法を用意する

チャットボットを利用しても疑問を解決できなかった場合に備えて、対処法を用意しておくことも大切です。チャットボットだけで社員の疑問をすべて解決するのは難しいので、社内ヘルプデスクなどへの電話・メールの問い合わせを簡単にできるようにしておきましょう。

チャットボット以外の対処法が用意されていないと、疑問を解決できなかった社員は不満を感じますし、そこで業務がストップしてしまう可能性もあります。利用フローを工夫しながら、効果的にチャットボットを活用してください。

継続した改善を行う

チャットボットの導入に失敗しないためには、継続した改善が欠かせません。社員が持つ疑問は会社によって違うため、会社の状況に合わせた改善をしなければ、チャットボットは未完成のままです。

社員がどんなことに困っているのかは、チャットボットの利用データを分析すれば見えてきます。素早く困りごとを解決できるように、チャットボットのシナリオを変更したり、足りないQ&Aを補ったりしましょう。

社内でチャットボットを活用しよう

今回は、チャットボットの社内利用について解説しました。チャットボットを利用すれば、いつでも問い合わせに対応できるようになり、社内コストも削減できるなど、さまざまなメリットを得られます。

だだし、チャットボットは、導入しただけで十分な効果が得られるわけではありません。社内の運用体制を確立したうえで、利用データを分析して不足しているQ&Aを追加するなど、継続した改善を行うことが不可欠です。

自社の利用目的に合ったチャットボットを選び、いくつか無料で試してみましょう。ぜひ、自社にぴったりのチャットボットを探してみてください。