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ユーザー分析とは?分析に役立つマーケティング手法とツールを紹介

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ユーザー分析とは、文字通りユーザーの行動を分析する手法のことです。ユーザー分析を行うことで、Webサイトに訪問したユーザーの行動パターンや考えを知ることができるようになります。

今や、自社サービスの売上アップや顧客獲得には、ユーザー分析が欠かせません。しかしながらユーザー分析の重要性を理解していても、以下のようなお悩みを持つ方も多いでしょう。
  • 具体的にどのようにはじめたら良いかわからない
  • 細かい数字の分析は苦手
  • ユーザー分析に時間を掛ける余裕がない
そこで本記事では、ユーザー分析の概要や分析に役立つ手法を紹介します。ユーザー分析に注力したいと考えている方には特に参考いただける内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

ユーザー分析

ユーザー分析とは?

ユーザー分析
ユーザー分析とは、Webサイトに訪問したユーザーの行動を分析し、なにを求めているか理解することです。ビジネスの基本は、誰に・何を・どう売るかです。中でも「誰に」の部分にあたる顧客(ユーザー)を知ることは最重要ポイントといっても過言ではありません。

ユーザーが何を求めているかを理解できなければ、「きっとこうだろう」「こうに違いない」といったように、先入観や思いつきの施策になってしまうもの。

結果には必ず要因があります。顧客になってくれたユーザーもいれば、Webサイトを訪れたけれど顧客化に至らなかったユーザーもいます。なぜそのような結果にいたったのかを分析することが大切です。

とはいえ、ユーザーひとりひとりに話を聞くことは現実的ではありませんし、ユーザー自身も自分の行動をきちんと説明できるわけではありません。そこでユーザー分析ツールを活用することで、ユーザーの行動を数値から仮説を立てられるようになります。

ユーザー分析の目的3つ

ユーザー分析の目的3つ
そもそもユーザー分析の目的にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、ユーザー分析の3つの目的について解説します。

ユーザー属性を把握して最適な対応をする

ユーザー分析を行うことで、ユーザーひとりひとりの属性を把握し最適な対応を可能にします。価値観の多様化やライフスタイルの変化により、ユーザーのニーズは多種多様です。

例えば、「20代女性」というカテゴリーでも、大学生・OL・主婦・シングルマザーなどがいますし、さらにOLといっても都心のオフィスで働く女性と、地元密着型企業で働く女性では価値観やライフスタイルが異なるでしょう。

また、自社のWebサイトを初めて訪問するユーザーとリピートで訪問するユーザーでは、求めているものが異なります。訪れたユーザーの属性を正しく把握すれば、Webサイトのポップアップに表示させる内容を変更する(パーソナライズ)施策を打つことも可能です。

施策の効果測定に使用する

ユーザー分析を行うことは施策の効果測定にも非常に有効です。ユーザーの価値観やライフスタイルの多様化により、複数の施策を同時に行っている企業も少なくありません。

しかし、闇雲な施策実施は労力ばかりが増えますし、蓋を開けてみたらほとんど成果に繋がっていないケースもあります。ひとつひとつの施策は、だれに向けたものなのか、実際にどれくらいの反響があるのかといったことを検証し、結果を踏まえてさらにブラッシュアップする必要があります。

実際に検証してみると、当初の見込んでいたユーザーとはまったく違ったユーザーからの反応が多い場合もあるでしょう。ユーザー分析をすることで施策の効果が見えやすくなり、PDCAを回しやすくなります。

新サービスや商品開発へのヒント

ユーザー分析が、新たなサービスや商品開発に繋がることは珍しくありません。ユーザーの行動には、次につながるヒントが隠れているものです。

例えば、眼鏡のECサイトを運営していて、1カ月前に購入したユーザーが再度ECサイトを訪問していることがわかったとします。

この時点で顧客が持つニーズとしては、以下のようなものが考えられます。
  • デザインがイメージと違った(不満)
  • 外出用に買ったが仕事用の眼鏡も欲しくなった(リピート)
そこで、購入の2週間後にDMを自宅に発送し、無料でデザイン変更が可能なアフターフォロー施策や、2本目割引キャンペーンといった新サービスの提供も検討できるでしょう。

ユーザー分析の3つのメリット

ユーザー分析の3つのメリット

サイト内の行動が見える

ユーザー分析を行うことで、Webサイトに訪れたユーザーの行動が可視化されます。Webサイト運営者はWebサイトに「タグ」を設置することで、ユーザーがWebサイト上でどのページをどれくらい見ているか数値で確認できます。初めて訪問したのか、再訪問なのかといったことも把握が可能です。

このようにWebサイト上の閲覧履歴を把握すること(トラッキング)により、Webサイト運営者は数値結果に基づいた正しい検証が行えるようになります。

逆にトラッキングを行わないWebサイト運営は、思い込みや過去の経験則に頼ることになるため、誤った施策になりかねません。

ユーザーの視点に立てる

ユーザー分析を行うことで、ユーザー心理の理解が深まります。ユーザーが何を求めているかがわかるようになれば、よりユーザー視点に立った施策実施が可能になります。

特にWebサイトのユーザー分析は潜在的なニーズを把握できることがポイントです。ユーザーの声を知るために顧客アンケートを実施する企業も少なくありませんが、顧客アンケートはユーザー自身が認識している「顕在的課題」が中心です。

もちろん、顕在的課題・ニーズの把握は大切ですが、ユーザーの真の課題はユーザー自身も気づいていない「潜在的課題」にあります。ユーザー分析を行うことで、潜在的課題も見つけやすくなりますし、潜在ニーズを的確に捉えることでユーザー自身も「こういうサービスを求めていた!」感じるでしょう。

潜在的課題を捉えたサービスは競合との差別化にも繋がり、顧客満足度の向上を実現します。

施策の効果測定ができる

ユーザー分析を行うことで、施策の効果測定を実施できます。例えば、メルマガ施策を行ったあとに、メール開封率やメール本文内のURLクリック率、コンバージョン率などを検証することで、どこに課題があるかを検証できます。

仮にメルマガのコンバージョン率が想定より低かった場合に、ユーザー分析を行わずに「メルマガ施策自体に意味がない」と結論付けてしまうのは時期尚早です。

ユーザー行動を数値で可視化すれば、以下のように課題を細分化できます。
  • 送信したターゲットに問題があった
  • メールのタイトルが興味を惹くものではなかった
  • URLの場所が分かりにくかった

ユーザー理解に役立つ分析手法・フレームワーク5つ

ユーザー理解に役立つ分析手法・フレームワーク5つ
フレームワークと呼ばれる問題解決のテンプレートを使えば、誰でもかんたんに分析を行えます。フレームワークは料理で言えばレシピのようなものです。

そこで本項では、ユーザー理解に役立つ分析手法・フレームワークを5つ紹介します。

RFM分析

RFM分析とは、Recency(経過時間)、Frequency(頻度)、Monetary(購入金額)の3つの指標の頭文字を取った分析手法です。
分析項目内容
Recency(経過時間)ユーザーが最後に購入したのはいつか。最終購入日が近い顧客の方が良客と考える。
Frequency(頻度)特定の期間内での購入回数。値が高ければ常連顧客が多いと考える。
Monetary(購入金額)特定の期間内での購入金額の総額。購入金額が大きいほど良客と考える。
3つの指標にしたがって顧客をグループ分けすることで、顧客ごとの特性が見えてきます。
グループは3つ〜5つほどに分けると良いでしょう。休眠顧客、常連顧客、ロイヤル顧客などに分けることで、それぞれのグループに対する施策を検討することが可能です。

例えば、RFMすべての値が高い顧客は自社にとってロイヤル顧客と考えられますので、特別セールや優待価格での案内など、特別感を感じてもらえる施策を実施することで、競合離反を防ぎます。

デシル分析

デシル分析とは、顧客の購買履歴データをもとに、すべての顧客の購入金額を高い順に10等分し、各ランク(デシル1~10)に分類して分析する手法です。デシルごとの購入比率や売上構成比を分析することで、自社の優良顧客層の把握や、効率的な施策の策定が可能になります。ちなみに、デシルとはラテン語で「10分の1」という意味を持ちます。

例えば、上位5グループと下位5グループの売上構成比を算出したとします。その結果、上位グループと下位グループでは購買人数は同じであったものの、売上構成比は、上位グループが80%、下位グループが20%であることがわかりました。この場合、上位グループに対して販促施策を打ちリピート率を向上させる施策が有効と考えられます。

セグメンテーション分析

セグメンテーションとは、市場や顧客を特徴やニーズごとにグループ分けすることを言います。一般的にセグメントとされるのは、年代・性別・職業などです。

さらに、セグメントされたグループごとの消費者分析や競合調査のことを「セグメンテーション分析」といいます。セグメンテーションによって全体を俯瞰し、さらに自社と競合のポジションの把握によって新たな戦略を検討できます。

例えばセグメンテーション分析を行うことで、競合との競争を避けつつ、新たな市場を開拓出来る場合があります。こうした、ニーズが多く競合不在の市場は「ブルーオーシャン」と呼ばれ、効率的な顧客獲得が可能です。

行動トレンド分析

行動トレンド分析とは、行動のシーズン性に着目して分析する手法です。商品・サービスは毎月一定で売れるとは限りません。特に、季節や時間帯によって購買数や顧客数が変わります。

例えば、アパレル販売において暖冬になれば厚手のコートの売れ行きが鈍りますし、逆に寒くなれば売上は向上します。このように、商品・サービスの売れ行きにはシーズン性によって影響することがあります。

行動トレンド分析では季節・曜日・時間帯、さらに顧客の年代・性別といった属性を分類し、どの顧客が・いつ購入しているかを分析します。行動トレンド分析は、広告配信のタイミングなどプロモーションの戦略決定に役立ちます。

NPS分析

NPS分析とは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略称で、顧客が企業やブランドに対してどれくらいの愛着・信頼(ロイヤルティ)を持っているかを測る指標を用いた分析手法のことです。

NPS分析では、ユーザーに対しいくつかの質問を行い0〜10段階で評価してもらいます。
  • 9〜10点:推奨者
  • 7〜8点:中立者
  • 0〜6点:批判者
そして推奨者の割合から批判者の割合を引いたものがNPSの値となります。
例えば以下のケースを見てみましょう。
  • 「9~10」の推奨者が60名(60%)
  • 「7~8」の中立者が10名(10%)
  • 「0~6」の批判者が30名(30%)
この場合、NPSは60-30で30となります。つまり、推薦者が増えるほど数値が高く、批判者が増えるほど数値が低くなります。

NPSは業務改善指標として世界中の企業が採択しており、収益との関連性が認められています。NPSの数値が高いほど売上が向上しやすいということです。

ちなみにNPSと似た手法に「顧客満足度調査」がありますが、顧客満足度の「満足」の評価は曖昧であり、満足度の高さとリピート率や購入金額の高さは比例しないと言われています。

ユーザー分析のためのGoogleアナリティクスの機能・設定

ユーザー分析のためのGoogleアナリティクスの機能・設定
ユーザー分析を初めて行う場合は、Googleアナリティクスが最もポピュラーな手法です。GoogleアナリティクスはGoogleが提供する、無料で利用できるWebサイト分析ツールです。

膨大なデータが収集できるため「どのように使えばよいかわからない」と操作方法に迷う方も少なくありません。ここでは、ユーザー分析に役立つGoogleアナリティクスの機能・設定について解説します。

セグメント設定

Googleアナリティクスには、コンバージョンに関するセグメントが20個ほど用意されています。

Webサイトを訪れたユーザーの行動データを、ある属性ごとに切り分けることで傾向が把握できるため、効率的な改善策立案につながります。

例えば、セグメント機能を活用することで、以下のようなことが簡単にできるようになります。
  • 商品を購入したユーザーとそうでないユーザー行動の違いを把握する
  • 広告媒体ごとのセッションにどのような違いがあるか把握する
設定は、サイドバー「ユーザー」→「概要」から「セグメント」をクリックし、任意のセグメントにチェックを入れ「適用」をクリックすればOKです。

また、新しいセグメントを自分で作成することもできます。セグメント設定方法に関する詳しい説明は、Googleアナリティクス公式ヘルプの「新しいセグメントを作成する」の項目を参照してください。
参照:新しいセグメントを作成する - アナリティクス ヘルプ

イベントトラッキング設定

通常、ユーザー行動はページ(URL)が切り替わることで計測されます。イベントトラッキング設定とは、URLの遷移がなくGoogleアナリティクスでは通常であれば計測できないユーザー行動を計測するための機能です。

例えば、以下のようなページ遷移を伴わないアクション(イベント)が発生したタイミングを計測します。
  • ホワイトペーパーのダウンロード
  • アフィリエイト広告のリンククリック
  • 電話ボタンのクリック
設定には、計測したいイベントのイベントトラッキングタグを設置する必要があります。

詳細手順はGoogleアナリティクス公式ヘルプの「イベント測定を設定する」の項目を参照してください。
参照:イベント測定を設定する - アナリティクス ヘルプ

ユーザーエクスプローラー

ユーザーエクスプローラーとは、Webサイトを訪れたユーザ一人ひとりの行動を詳細に確認できる機能です。

例えば、以下のような個別ユーザーごとの詳細データを確認できます。
  • どのような流れでWebサイトを訪れたか
  • サイト内をどのように辿ってコンバージョンしているか
実際にひとりのユーザーの行動を訪問から追いかけることで、ユーザー心理やインサイトを把握できます。

サイドバー「ユーザー」→「ユーザーエクスプローラー」から確認が可能です。

ユーザーエクスプローラーについての詳細は、Googleアナリティクス公式ヘルプの「ユーザーエクスプローラー」の項目を参照してください。
参照:ユーザー エクスプローラ - アナリティクス ヘルプ

ユーザー分析におけるポイント・注意点

ユーザー分析におけるポイント・注意点
ここまでユーザー分析のメリットや方法について解説してきましたが、ユーザー分析を行う際にはおさえておくべきポイント・注意点があります。

どれも大切なポイントですので、特にユーザー分析をはじめて行う場合には以下の内容を念頭に置いたうえで分析を進めてください。

分析自体が目的化しないようにする

ユーザー分析を行う際は、なんのために分析するのかあらかじめ目的を決めてから行うようにしましょう。目的が不明瞭のデータ分析は、分析自体が目的化され筋道が立った分析結果が得られません。

以下のような目的を設定しましょう。
  • 自社の商品を購入するユーザーのペルソナを明確にする
  • ユーザーの行動トレンドを分析し販促キャンペーンの対象を決める
目的に応じたユーザー分析によって、ユーザー視点に立った施策や商品開発ができるようになります。

事前にデータを整理する

ユーザー行動に関するデータは、さまざまなツールで集計できます。ツールによって集計内容も異なるため、複数のデータを扱う場合にはデータ間の整合性がとれなくなる可能性があります。

そのため、事前にどのデータをどのツールを使って集計するかを取り決めておく必要があります。また、時期によって集計方法を変更する場合も同様です。例えば、昨年と今年で集計方法が異なってしまえば、その時点で正しい比較ができません。

データは比較することで意味を持ちますので、比較する際には条件を整えるなどの事前準備が重要です。

ユーザーの生の声を取り入れることも大切

ユーザー分析では数値として結果が明らかになりますが、なぜそのような行動にいたったかはユーザーに直接聞いた方が良いケースも多いです。

そのため、ターゲットに近いユーザーに対するアンケートやインタビューを実施し、定性的な情報を収集することも重要です。

半年に1回、年に1回といったように定期的にインタビューを実施することで、リアルなユーザー像をイメージできるようになります。ただしサンプルが少なければ、少数の意見に引っ張られてしまう可能性があるので、なるべく多くのサンプルを集めることが重要です。

TETORI(テトリ)を使ったユーザー分析

ユーザー分析は奥が深く、知ろうとすればするほど複雑になってしまい、結果的になにをどうしたら良いかわからなくなることがあります。

そのような時は「TETORI(テトリ)」がおすすめです。TETORI(テトリ)を活用することで、Webサイト上でどのような人がどのような行動をおこなったかひと目で確認できます。

例えばTETORI(テトリ)のリアルタイムアクセス機能では、以下のような知りたい条件を設定することで、ひと目で把握が可能です。
  • ページの閲覧経験
  • 訪問回数・頻度
  • フォームの申込経験
さらにサイトを訪れたユーザーの「企業名」「都道府県」「利用デバイス」などのアクセス情報も収集できるため、ターゲット設定に役立ちます。

さらにTETORI(テトリ)ではユーザー分析以外にも、ポップアップ作成やページ全体のパーソナライズ化もできるため、ユーザーごとに最適な誘導ができるようになります。

実行した施策は管理画面で効果測定も可能。PDCAサイクルを効率化できます。
TETORI

すべての機能が利用できる無料トライアルが可能です。
ぜひご利用ください。

ユーザー分析の概要・手法まとめ

本記事ではユーザー分析の概要・メリット・注意点、そして具体的なユーザー分析の方法まで解説しました。

個人の価値観が多様化した現代において、商品・サービスは「誰に」向けたものか、ターゲットを絞らなければなりません。自社の顧客ターゲットを明確にするため、ユーザー分析の重要度は益々高まっています。

数値やデータを多く取り扱うユーザー分析は、慣れない内は敷居が高く感じられることもあるでしょう。

そのようなときは、TETORI(テトリ)をお試しください。ユーザーひとりひとりの行動分析から、課題の特定・改善策の実施、検証にいたるまで、PDCAサイクルを効率的に回せるようになるため、自社サービスの顧客獲得・売上向上に寄与します。

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